ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)が皮膚や粘膜の基底細胞に感染してイボができるのですが、HPVには100種類以上もの異なる型があるばかりでなく、どの型に感染するかによって、できるイボの見た目も性質も少しずつ、型によっては随分違うことが分かっています。
もっとも普通に見られるものを尋常性疣贅(ゆうぜいと読みます)と呼びます。顔にできる指状疣贅(指を窄めた手のように見えるのでこの名前がついた)や足の裏にできるモザイク疣贅(足底疣贅の一つで、いくつかのイボが集まってモザイクのように見えるのでこの名前がついた)も見た目は違いますが、尋常性疣贅の仲間です。
尋常性疣贅以外では、顔や腕にできる青年性扁平疣贅や、外陰部にできる尖圭コンジロ−ムやボ−エン様丘疹症などが比較的見る機会の多いウイルス性疣贅です。
ちなみに、尋常性疣贅HPV2型、青年性扁平疣贅がHPV3型、尖圭コンジロ−ムがHPV6型、ボ−エン様丘疹症がHPV16型を主な原因とすることがわかっています。
イボ(ウイルス性疣贅)はウイルス(HPV)が感染してできる皮膚や粘膜の病気ですから、もちろん「うつる」可能性を秘めています。
特に「うつる」ことに関して、尖圭コンジロ−ムやボ−エン様丘疹症は性行為でうつる性感染症であることを忘れてはいけません。
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