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魚の目・たこ
魚の目って痛い?あの痛みは経験者にしか分からないものでしょう。
魚の目は鶏眼(けいがん)と言います。まさに鶏の目玉のように見えるからでしょう。
魚の目もたこ(胼胝腫・べんちしゅ)も、皮膚の表面の角質層が部分的に厚くなったもので、皮膚の小部分に圧迫が繰り返し加わったときや、慢性的な刺激によって生じます。
魚の目は、多くは足の裏にできます。小豆くらいの大きさで、中心に白い目があります。肥厚した角質が、くさび状に真皮に向かって入り込むため、大きくなると圧迫により強い痛みを感じます。
肉眼でも、病変した部分の中心に半透明の硬い点(目)が見られます。
特に足の裏の刺激を受けやすい部分や靴の当る足の指のふち、ハイヒールをはく女性では、体重のかかるつま先に出来やすいものです。
たこは、骨の出っ張っているところに多発します。
正座することによって圧迫のかかる足の甲(すわりだこ)や、ペンや鉛筆などの当りやすい手指(ペンだこ)にできます。
原因は魚の目と同じです。表面はなめらかか、多少ざらざらしている程度の違いです。普通、痛みはありませんが、ときに押すと痛みがあることもあります。
魚の目の原因
魚の目は皮膚に繰り返し機械的な刺激が加わることで出来ます。その原因のほとんどは「足に合わない靴」にあるといわれています。出来る場所は、足の指の背(上)部分、指と指の間、足の裏の第2指と第3指の付け根あたり、少数ですがかかとに出来る人もいます。
例えば、小さい靴を履いていた場合、足の指や付け根などが靴に当って圧迫され続けます。靴幅が狭いと指が両側から圧迫され、指と指の摩擦が起こってしまいます。こうした圧迫や摩擦の結果、皮膚は自分を守るために硬くなり、たこや魚の目になるのです。つまり、もともとは皮膚の防御反応なのです。
それならば大き目の靴がいいかというと、さにあらず。大き目の靴は足が靴の前側へと滑っていき、やはり指や指の付け根あたりが圧迫されてしまい、同じようにたこや魚の目が出来てしまいます。
魚の目やたこが出来やすい人は、足の冷たい冷え性の人、歩き方が悪く局所に重心のかかる人、立ち仕事や歩くことが多い人、靴のサイズが合っていなかったり、きつい靴を履いている人、つま先が細い靴を履いている人です。また、足の裏の二つの骨のブリッジが平らであったり、前側のブリッジが扁平な偏平足の人などです。
魚の目と開帳足
魚の目やたこの出来やすい足の代表が、開帳足です。
足の裏を観察すると、親指の付け根と小指の付け根あたりに、ぷっくらとふくらんだ部分があります。そしてかかとも盛り上がっています。この3点を結ぶ三角形のラインを描くと、それぞれのラインの中央部分は少しアーチ状にへこんでいます。一番大きなアーチは内側の縦ラインの土踏まずの部分です。この3つのアーチがくぼんできれいに出来ているのが理想的な足の裏の形です。アーチはばねとなって体重を支えています。
開帳足というのは、親指と小指の付け根を結ぶ横のラインの中央に、くぼみがなく、べたっとした足のことです。(横のラインのくぼみは土踏まずほど大きくありません)むしろ第2指から第3指の付け根付近が盛り上がっている人もいます。こうした開帳足の人は、横ラインの中央部が靴底の圧迫を受け、そこに魚の目やたこが出来やすくなるのです。
開帳足かどうかは、靴の内底や中敷(インソール)をみると、よく分かります。第2指と第3指の付け根の当る部分が汚れていたり、磨り減っていれば、そこに負荷がかかっていることになるからです。
開帳足
開帳足の原因で、特に女性にみられるのは、運動不足と立ち仕事などによる疲労です。運動不足、なかでも歩くことをあまりしないでいると、指の骨をつなぐ靭帯が弱ってきます。その状態で立ち仕事などを続けていると、疲労の為に靭帯が伸びきった状態になるのです。こうした靭帯の緩みが開帳足を起こすのです。
開帳足は外反母趾を伴うことも多く、それぞれの中足骨骨頭にかかる圧力が不均等になり中足骨骨頭痛を生じます。
また、この開帳足によってできるまめ、たこ、魚の目など硬くなってしまった角質は、このつぶれてしまった横のアーチを改善しないと、削っても削ってもまた出来てしまいます。
開帳足は自分である程度は治すことが出来ます。床にフェイスタオルなどを広げ、その端に裸足の足を乗せます。そして指でタオルを手繰り寄せる練習をします。もっと頑張れる人ならば、フローリングの床に裸足で立ち、指で床を掴むようにして前進するやり方もあります。
どちらも開帳足の予防だけでなく、血行を良くして足の疲労回復にもつながります。1回2~3分程度にして、疲れすぎないように気をつけましょう。
ハンマートゥ・巻きヅメ・内反小趾
ハンマートゥは、靴のつま先部分がきついために指が伸ばせず、指の関節がハンマーのような形で曲がったままになった状態です。裸足のつま先を見て、指の関節が曲がってポッコリ飛び出していたら、それがハンマートゥです。
曲がった指の背が靴に当るため、そこが角質化しやすくなり、たこ・魚の目が出来やすくなります。
巻きヅメは、伸びた爪の両端が皮膚に食い込んだ状態です。先の細い靴でつま先が両側から圧迫され続けると起こります。
巻きヅメ気味の人は、指と指がこすれ合うので、指の間にたこ・魚の目が出来やすくなります。
内反小趾(ないはんしょうし)は、小指が圧迫を受けて変形した状態です。(これが親指側に起こるのが外反母趾です。)小指の外側にたこやうおの目が出来る人は、放って置くと小指が変形し、手術の必要が出てくるので十分に注意しましょう。
ほとんどの場合、内反小趾は靴と中敷の調整で痛みが取れますが、職業やスポーツのために手術を行うこともあります。手術は外反母趾とほぼ同じですが、骨が小さくて固定が難しく、さらに軟部組織が薄いために難しく注意深い手術になります。
たこ・うおの目の原因となる靴
たこ、うおの目の出来やすい靴のタイプは、まずサイズが合っていない靴です。寸法(長さ)はもちろんですが、特に靴の幅にも気をつけなければなりません。いくら細身の靴がきれいに見えるといっても、指の付け根やつま先がきつく感じるのはいけません。指を押さえつけると、どうしてもたこやうおの目が出来やすいからです。
次にそこの薄い靴が挙げられます。靴底が薄いと地面から受ける衝撃(ステップショック)が大きく、足の裏が圧迫されます。底の薄い靴を買うなら、クッション性のいいインソールを敷いて、たこ・うおの目の予防をしましょう。
また、ヒールの高い靴も要注意です。ヒールが高いと指の付け根の横ライン大きな荷重がかかります。特に開帳足気味の人は注意が必要です。仕事柄ハイヒールを履くことが多い人は、少し大きめのサイズを選び、インソールを前半分に入れるといいでしょう。
ただし、かかとが浮くような大きな靴はいけません。日頃からたこ・うおの目用の保護パットなどでフットケアを心がけることを忘れないようにしましょう。
魚の目対策・靴選びのポイント
ハイヒールは、外反母趾、巻きヅメ、ハンマートゥの原因になります。姿勢が悪くなり、腰やひざにも負担がかかります。窮屈な靴は、歩くたびに足を強く締め付けて大きなストレスになり、疲労、頭痛、高血圧、イライラ、生理不順など様々な不調をもたらすこともあります。
靴の理想は「きつからず、ゆるからず」です。靴は必ず両足とも履いてみて歩いてみましょう。腰掛けたりかがんだりして、つま先やくるぶし、かかとなどに当ることがないかどうか確認します。一直線上に早足で歩いてみると当る箇所が分かりやすくなります。
足にあった靴は履いてみて、かかとがしっかりホールドされることが第一条件です。歩行中にかかとと靴とをフィットさせるには、足の甲をぴったり押さえる必要があり、そのためには甲を調整できる紐靴が最適です。紐を締めて靴と甲とを固定させると靴底が前足部で適度にしなり、靴のかかと部分も足のかかとにフィットします。ひものないスリッポンタイプの靴では、靴の中で足が前に動いてしまい、足先に負担がかかってしまいます。
さらに、つま先には全ての指が靴に当らない余裕があること、土踏まずが自然な形でフィットすることも重要なポイントです。
うおの目・たこの治療①
靴がよくあたる部分は、脱いだときにチェックすると、赤くはれたり、硬くなりかけているので、すぐに分かります。(うおの目やたこの初期段階)
痛みがあまりない程度なら、その部分に市販のうおの目・たこ用の保護パッドを貼っておきます。保護パッドは靴による圧迫や摩擦を防いでくれるので、軽い症状ならしばらく貼っておくと自然に治っていきます。
たこは皮膚の表面が機械的な刺激により硬くなった状態ですから、サリチル酸絆創膏(スピール膏)やサリチル酸液(イボコロリなど)で柔らかくしてから削ればなくなります。サリチル酸は高い防腐殺菌効果があり、角質を溶解する働きがあります。
一方うおの目はその下に核があり、さらに深部に刺さります。たこは押しても軽い痛みですが、うおの目は強い痛みがあります。そのためうおの目は手術で取らなくてはならないことが多くあります。自分でサリチル酸などの薬を使って取ろうとすると、細菌が入る危険があります。
自分でたこを削ったり、うおの目をほじったりするのは禁物なのです。シロウト療法は危険なこともあります。
うおの目・たこの治療②
魚の目の角質化が進んでカチカチに硬くなると、自分でカミソリやカッターナイフなどで削る人が結構いますが、実はそこにはちょっとした落とし穴があるのです。
カミソリなどで削ると、消毒などが不十分なためにばい菌が入り、足やリンパ節の炎症を起こす人が少なくありません。特にうおの目は、芯をほじくりだそうとして深く削りすぎ、炎症を起こしがちなので要注意です。
自分で治すなら、たこやうおの目を除去する薬剤の入った保護パッドを利用するほうが、衛生面からも安心です。
昔から伝えられている民間療法では、お灸のようにモグサで焼く他に、アロエ酒(アロエの葉を干してホワイトリカーに漬け込んだもの)で湿布する方法、イチジクの枝の切り口から出る白い汁を塗る方法、イチョウの葉の黒焼きをご飯粒で練ったものを貼る方法などもあります。
自分で削ったりほじったりしない方がいいのには、もう一つ理由があります。たこやうおの目だと思っていたのが、実はウイルス性のイボということがあるからです。ウイルス性のイボは、削ったりすると他にも感染し、広がってしまいます。
うおの目・たこの治療③
もし、保護パッドなどで治らないときには、早めに病院(皮膚科)で検査し、たこやうおの目かどうか調べてもらいましょう。痛みがひどかったり、悪化したりした場合には、病院で色々な方法(レーザーや電気メス、薬を使った除去法など)で取ってもらうことも出来ます。
芯さえ取ってしまえば100%再発しないか?というと、実はそうではなくて、足には芯がたくさん存在しています。それをすべて除去して初めて永久治療が出来たといえることになります。
ただ手術のときに見つかっている芯さえ除去すればかなりの確率で再発は防げます。
また、皮膚科の病院だけでなく、美容整形外科でも施術してくれますし、最近ではフットケアマッサージのお店でも、うおの目の芯を除去してくれるところもあるようです。
日本ではまだ普及していないようですが、アメリカにはうおの目の芯を一瞬のうちに凍らせて除去してしまううおの目除去システムが開発されて注目を浴びています。
ただ、手術法によっては保険のきかないものもあるので、事前によく確認しておくことも大切です。
しかし手術で除去しても、自分の足に合わない靴を履き続けていると、再発します。予防の基本は、靴選びにあることを忘れてはいけません。