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魚の目とほかの病気との関連性
魚の目をたかがうおの目と思っていませんか?魚の目は他の病気のシグナルである場合もままあるのです。
例えば、女性の場合、冷え性と魚の目の関連性があげられます。特に足の冷えやすい人は、血行不良から皮膚の角質化が起こりやすいといわれます。たこ・魚の目・靴擦れなどのケアは早めにして、悪化させないようにしましょう。
中高年の方では、動脈硬化や糖尿病と関係していることもあります。動脈硬化の場合には足の血行不良から、糖尿病では末梢神経の障害から、たこや魚の目が出来やすくなるからです。反対に、たこや魚の目が治らないことから、動脈硬化などの病気が発見されることもあります。
また、たこや魚の目といった後天性角化症(皮膚のもっとも外側を覆っている角質細胞層が厚くなり、皮膚の表面に魚のうろこのような鱗屑がついたり、皮膚をつまむと硬い状態のこと。先天性と後天性がある)は胃がんに合併する黒色表皮腫もあります。
靴などの原因が思い当たらないときには、こうした病気も疑い、検査を受けてみる必要があります。
イボとうおの目
うおの目だと思って病院を受診したらイボだったということがあります。
足の裏に出来るイボは特に足底疣贅と呼ばれていますが、皮膚の中にめり込んでいることが多く、うおの目と間違えやすいのです。特に子供の足の裏にはミルメシアと呼ばれるうおの目そっくりのイボが出来ることがあります。
イボは皮膚から盛り上がって出来る小さなできもの一般を指す俗語です。
もっとも普通なのはウイルス感染によって出来る「イボ」で、専門用語でウイルス性疣贅(ゆうぜい)と呼ばれるものです。
他にもミズイボ(専門用語では伝染性軟属腫)や中年イボ(専門用語ではスキンタッグ)や年寄りイボ(専門用語では老人性疣贅)をはじめとする多くの皮膚病があります。
中には悪性腫瘍のこともありますので、診断には慎重を要します。
イボはウイルス性なので、そのウイルスの種類によって治療法が異なるだけではなく、間違った治療法で症状を悪化させてしまうことがあるので、自分で治療せずに、専門医に任せるようにします。イボをうおの目やたこと見分ける一番の方法は、見た目で判断することです。うおの目やたこには皮紋と呼ばれる模様が刻まれていますが、イボには皮紋はなく、表面はガザガザしています。また、削ると小さな出血が点々とあるのがイボの特徴です。
イボのでき方
ヒト乳頭腫ウイルス(ヒトパピローマウイルスやHPVとも呼ばれます)が皮膚や粘膜の細胞に感染すると、見た目の違う色々なイボができます。それらを全部ひっくるめた呼び名が「ウイルス性疣贅(ゆうぜい)」です。
皮膚は表面の方から順番に、表皮、真皮および皮下組織と呼ばれる3つの層からできています。表皮は角化細胞とよばれる細胞が何層にも重なってできているのですが、その一番外側にあるのが角質層です。深くなるにしたがって顆粒層、有棘層と名前を変え、一番深い層が基底層です。皮膚はこのように何層にもなって私たちを外界の刺激やウイルスや細菌感染などから守っています。
イボのウイルス(HPV)も正常の健康な皮膚には感染できないのですが、小さな傷などがあるとそこから皮膚に入り込んで、基底層にある細胞(基底細胞と呼ばれます)に感染してイボをつくると考えられています。感染を受けた基底細胞は細胞分裂が活発になり、まわりの正常細胞を押しのけて増え続けます。こうしてできた感染細胞の塊がイボの正体です。
このようにイボができるためには小さな傷を通してウイルス(HPV)が皮膚や粘膜に入り込む必要があります。イボが外傷を受けることの多い手足や外陰部にできやすいのはこのためです。
イボの種類
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)が皮膚や粘膜の基底細胞に感染してイボができるのですが、HPVには100種類以上もの異なる型があるばかりでなく、どの型に感染するかによって、できるイボの見た目も性質も少しずつ、型によっては随分違うことが分かっています。
もっとも普通に見られるものを尋常性疣贅(ゆうぜいと読みます)と呼びます。顔にできる指状疣贅(指を窄めた手のように見えるのでこの名前がついた)や足の裏にできるモザイク疣贅(足底疣贅の一つで、いくつかのイボが集まってモザイクのように見えるのでこの名前がついた)も見た目は違いますが、尋常性疣贅の仲間です。尋常性疣贅以外では、顔や腕にできる青年性扁平疣贅や、外陰部にできる尖圭コンジロ-ムやボ-エン様丘疹症などが比較的見る機会の多いウイルス性疣贅です。
ちなみに、尋常性疣贅HPV2型、青年性扁平疣贅がHPV3型、尖圭コンジロ-ムがHPV6型、ボ-エン様丘疹症がHPV16型を主な原因とすることがわかっています。
イボ(ウイルス性疣贅)はウイルス(HPV)が感染してできる皮膚や粘膜の病気ですから、もちろん「うつる」可能性を秘めています。
特に「うつる」ことに関して、尖圭コンジロ-ムやボ-エン様丘疹症は性行為でうつる性感染症であることを忘れてはいけません。
イボの治療
イボのウイルス(HPV)に対するワクチンも特効薬も今のところありません。ですからイボの治療は難しいといえます。
イボの種類や発生部位などは人それぞれ違うので、治療は液体窒素を用いた冷凍凝固療法、電気焼灼法、グルタルアルデヒド(保険適応はありません)などの外用療法やヨクイニン内服療法などの中から、それぞれにもっとも適していると思われるものを選んで行われます。どんな人にとっても一番効くという治療法がないからです。
また、どの治療法を用いても、たいていの場合一回の治療で治すことは難しく、何回か繰り返してやっと治るのが普通なのです。自分のイボだけが治りにくいのではないか、と焦らないことも大切です。
反対に無数にあったイボが、あっという間に消えてしまうこともあります。なんとイボ観音やイボ地蔵にお参りするだけで治ってしまうこともあるのです。これはこれで治ると信じることで、免疫力が上がるためと考えられています。
イボは治りにくく再発することも多い病気ですが、必ず治ることを信じて、あまり神経質にならないことです。